IPO(新規公開株)に当選したいけど、松井証券ってどうなの?
松井証券は1918年創業の店舗営業も行う老舗の証券会社です。
ネット取引を始めたのも1998年からと、証券会社の中では最古参の部類。
松井証券は、IPOに参入しようと考えているあなたにおすすめな証券会社です。
松井証券が2022年のIPOを実施した企業の幹事を務めた数は91社中55社。
これは幹事を務めた企業数の証券会社ランキングでは4位の数です。
SBI | 楽天 | マネックス | 松井 | SMBC日興 | みずほ | 大和 | 大和コネクト | 野村 | 岡三オンライン | 岩井コスモ | SBIネオトレード | DMM |
89 | 65 | 61 | 54 | 47 | 47 | 42 | 42 | 39 | 37 | 37 | 19 | 12 |
ですが、申込み資金が不要な証券会社では1位を誇っています。
申込み資金なしでもIPOの抽選に参加できる証券会社は『6社のみ』と希少な存在(2023年7月時点)。
IPO抽選に資金不要で参加できる証券会社6つは別記事で紹介しています。
証券会社の口座を数多く持つことが必須のIPOにおいて、松井証券は初心者で低資金のユーザーには登録必須の証券会社です。
まずはIPOの申し込み時も資金が不要な松井証券をはじめとした6つの証券会社に口座を開設し、
IPOに参加してみましょう。
この記事を読んで、口座開設してしまえば明日からでもIPO抽選に参加できるようになりますよ。
では、松井証券でIPOに参加する際の特徴から見ていきましょう。
※この記事のデータは2023年7月12日時点のものです。
松井証券のIPO購入の特徴
ここでは、松井証券でIPOの抽選に参加する際の特徴を紹介していきます。
IPO抽選に参加する資金は0円
松井証券ではIPO抽選に申し込みの際、資金が一切不要です。
多くの証券会社では抽選に参加する際、購入準備金が必要になります。
IPOの売出し価格(公募価格)は概ね1,000円から高くても5,000円程度。
通常は単元株と言われる『100株』が最低購入数なので、必要な購入準備金は、おおむね10~50万円になります。
この金額を申込みの際に証券会社の口座に入金する必要があります。
ですが、松井証券をはじめとする6つの証券会社では、申し込み資金が不要です。
申込み資金が不要なら、入金しても落選した時に購入準備金を回収する必要がありません。
また申し込みのための『入金の手間や手数料』を無駄にすることもありません。
松井証券のIPO抽選方法は?
松井証券のIPO抽選は、完全平等抽選です。
松井証券では、IPOで配分された株数の70%を完全平等の抽選に割り当てます。
店舗型の証券会社の多くは、資産が多かったり取引が頻繁な顧客に配分のほとんど(70~90%)を回すことが多いです。
松井証券の、IPOのみのユーザーを含めた個人客に70%を割り当てるのは貴重です。
申し込み株数に応じて当選確率が上がる証券会社もありますが、
松井証券の場合、申込み株数は関係ありません。
初心者にとっては、他のユーザーと同じ確率で当選を期待できますよ。
IPOの各種手数料
IPO売買時の手数料
松井証券では、IPOの買付時の手数料は無料です。
抽選に当選すれば、売り出し価格×購入株数の金額だけでIPOを購入できます。
また売却時も、開設口座を『定額プラン』にしておけば、
売却代金が100万円までであれば手数料は無料です。
IPO初心者のうちは100株づつ購入している限り、100万円を超えることは無いでしょう。
入出金時の手数料
まずは入金から
IPOに当選したら購入資金を松井証券の口座に入金する必要があります。
松井証券のIPOでの入金方法は3種類ありますが、多く利用されているのはネットリンク入金。
以下の銀行のネットバンキングを利用することで、入金手数料が無料になります。
その他の入金方法は以下のようになっています。
入金方法 | 内容 | 条件 | 費用 |
らくらく振替入金 | IPO購入の際、自動的に提携銀行口座から松井証券口座にリアルタイム入金されるサービス | みずほ、三菱UFJ、三井住友、ゆうちょ銀行 | 無料 |
銀行振込 | 通常の銀行振り込みと同じ | 全国の100以上の銀行 | 振込手数料 |
入金費用が無料になる銀行口座を持っていない方は、この機会に開設することをオススメします。
他の証券会社でも、主な銀行とのネットバンキングで入金手数料が無料になりますよ。
続いて出金の手数料です。
IPOの売却などで現金化した際の出金の仕方は2種類あります。
出金のタイミング | 費用 |
翌営業日以降の出金 | 無料 |
即時出金 | 1回の出金ごとに300円(税込み330円) |
IPOを初値で即売却しても、翌営業日以降の出金なら手数料は無料です。
入出金とも、利用時間帯や回数に制限があるものもあるので、詳しくは松井証券HPでご確認ください。
松井証券のIPO実績
松井証券の2022年IPOにおける実績を紹介します。
2022年はIPO実施91社中、松井証券が幹事を務めたのは54社。
54社の公募価格と初値は以下のような感じです。
初値の上昇額が少ない順に並べています。
企業名 | 公募価格 | 初値 | 初値上昇額 | 上昇率 |
リカバリーインターナショナル | 3,060 | 2,640 | -420 | (-13.7%) |
ASNOVA[アスノバ] | 1,630 | 1,499 | -131 | (-8.0%) |
マイクロアド | 1,410 | 1,290 | -120 | (-8.5%) |
GENOVA[ジェノヴァ] | 1,800 | 1,760 | -40 | (-2.2%) |
エージェント・インシュアランス・グループ | 640 | 600 | -40 | (-6.3%) |
フーディソン | 2,300 | 2,300 | 0 | (+0.0%) |
ホームポジション | 450 | 465 | 15 | (+3.3%) |
マーキュリーリアルテックイノベーター | 1,270 | 1,355 | 85 | (+6.7%) |
サイフューズ | 1,620 | 1,720 | 100 | (+6.2%) |
クラシコム | 1,420 | 1,520 | 100 | (+7.0%) |
スカイマーク | 1,170 | 1,272 | 102 | (+8.7%) |
エアークローゼット | 800 | 910 | 110 | (+13.8%) |
jig.jp[ジグジェイピー] | 340 | 476 | 136 | (+40.0%) |
HOUSEI[ホウセイ] | 400 | 580 | 180 | (+45.0%) |
note[ノート] | 340 | 521 | 181 | (+53.2%) |
リンカーズ | 300 | 503 | 203 | (+67.7%) |
AViC[エイビック] | 1,020 | 1,266 | 246 | (+24.1%) |
メンタルヘルステクノロジーズ | 630 | 880 | 250 | (+39.7%) |
スマートドライブ | 1,320 | 1,630 | 310 | (+23.5%) |
SBIリーシングサービス | 2,980 | 3,300 | 320 | (+10.7%) |
エッジテクノロジー | 350 | 694 | 344 | (+98.3%) |
オープンワーク | 3,150 | 3,500 | 350 | (+11.1%) |
大栄環境 | 1,350 | 1,710 | 360 | (+26.7%) |
サンクゼール | 1,800 | 2,201 | 401 | (+22.3%) |
POPER[ポパー] | 700 | 1,110 | 410 | (+58.6%) |
モイ | 470 | 902 | 432 | (+91.9%) |
プログリット | 730 | 1,180 | 450 | (+61.6%) |
FIXER[フィクサー] | 1,340 | 1,822 | 482 | (+36.0%) |
FCE Holdings[エフシーイーホールディングス] | 1,560 | 2,060 | 500 | (+32.1%) |
グラッドキューブ | 960 | 1,500 | 540 | (+56.3%) |
フルハシEPO | 1,140 | 1,733 | 593 | (+52.0%) |
BTM[ビーティーエム] | 1,500 | 2,118 | 618 | (+41.2%) |
モノアイ テクノロジー | 660 | 1,280 | 620 | (+93.9%) |
カジー | 1,350 | 2,001 | 651 | (+48.2%) |
コーチ・エィ | 1,840 | 2,500 | 660 | (+35.9%) |
クリアル | 930 | 1,600 | 670 | (+72.0%) |
ペットゴー | 550 | 1,295 | 745 | (+135.5%) |
トリコ | 1,700 | 2,510 | 810 | (+47.6%) |
ファインズ | 1,800 | 2,703 | 903 | (+50.2%) |
ジャパニアス | 1,020 | 2,010 | 990 | (+97.1%) |
プロパティ テクノロジーズ | 2,950 | 3,980 | 1,030 | (+34.9%) |
イメージマジック | 1,740 | 2,800 | 1,060 | (+60.9%) |
M&A総合研究所 | 1,330 | 2,510 | 1,180 | (+88.7%) |
Rebase[リベース] | 920 | 2,120 | 1,200 | (+130.4%) |
トリドリ | 1,500 | 2,733 | 1,233 | (+82.2%) |
トリプルアイズ | 880 | 2,200 | 1,320 | (+150.0%) |
スマサポ | 800 | 2,250 | 1,450 | (+181.3%) |
サークレイス | 720 | 2,320 | 1,600 | (+222.2%) |
unerry[ウネリー] | 1,290 | 3,000 | 1,710 | (+132.6%) |
pluszero[プラスゼロ] | 1,650 | 3,805 | 2,155 | (+130.6%) |
eWeLL[イーウェル] | 1,700 | 3,910 | 2,210 | (+130.0%) |
アイズ | 2,200 | 5,160 | 2,960 | (+134.5%) |
エニーカラー | 1,530 | 4,810 | 3,280 | (+214.4%) |
ウェルプレイド・ライゼスト | 1,170 | 6,200 | 5,030 | (+429.9%) |
幹事を務めた54社中、初値が公募価格より少しでも値上がりしたのは48社(88.8%)。
逆に値上がりしなかったのは以下の6社です。
企業名 | 業種 | 公募価格 | 初値 | 2023/7/12終値 |
リカバリーインターナショナル | 訪問看護ステーション | 3,060 | 2,640 | 3,300 |
ASNOVA[アスノバ] | 建機・建材リース | 1,630 | 1,499 | 1,103 |
マイクロアド | マーケティング支援他 | 1,410 | 1,290 | 5,110 |
GENOVA[ジェノヴァ] | 足場のレンタル・販売 | 1,800 | 1,760 | 1,360 |
エージェント・インシュアランス・グループ | 保険業 | 640 | 600 | 1,123 |
フーディソン | 食品EC他 | 2,300 | 2,300 | 2,050 |
上記の表で、赤字は初値より現在(2023年7月)の時点で値上がりしている企業です。
初値では値上がりしなくても、その後の業績で初値あるいは公募価格以上になるケースも少なくありません。
仮に当選したIPOが初値売却時に値下がりしても、必ずしもがっかりする必要はありませんね。
業種によっては、将来性を考慮して買い戻すのもアリです。
より慎重を期したい方は、IPO企業の業種や社歴などを自分なりに見極めて、IPOに参加するようにしましょう。
松井証券でのIPO申し込みの流れ
松井証券では、IPO購入の流れを以下のように図説しています。
日程の確認から抽選まで
まずは日程の確認から抽選結果の確認までです。
もう少し分かりやすく解説しますね。
①需要申告(ブックビルディング)とは
需要申告(ブックビルディング)とは、IPOを実施する企業側が株式の需要予測をするためのものです。
どれくらい売れそうかな?という見込みを知るためのプロセスです。
購入希望者から希望株数および価格を募り、適正な発行価格を決定するのに重要です。
通常は『仮条件』と呼ばれる予想価格帯の上限額を購入希望額とします。
抽選に当選するためには必須の設定ですよ。
希望株数は100株単位で、当選時に入金可能な額までの範囲で申請します。
なれないうちは、常に100株にしておけば良いでしょう。値下がりしてもダメージが少ないですからね。
②抽選結果を待つ
需要申告(ブックビルディング)への参加がIPOへの抽選参加となります。
需要申告以降は、抽選日の当落の結果を待つだけです。
当選すれば購入申し込み期間中に、必要な分の購入資金を入金します。
入金後は後、上場日に初値がついて値上がりすることを待つだけです。
初値で即売却するつもりなら、売り注文を出しておくと良いでしょう。
まとめ:松井証券【IPO】申込み資金不要の証券会社で幹事数が最多
この記事では松井証券の以下のような特徴やメリットを紹介しました。
- IPO抽選参加の資金が不要。
- IPOの購入・売却手数料が無料(口座が定額プランの場合。出金は100万円まで)。
- 購入資金の入金や出金手数料が無料(特定銀行のインターネットバンキング利用時など)。
- IPO抽選が、資金や経験を問わず完全平等抽選(割り当ての70%が一般ユーザー向け)。
IPOは1年中実施されていますが、多い月もあれば少ない月もあります。
ということで、この記事は以上です。